学校支援プロジェクト「Yellz（エールズ）＠school」第一弾

学校応援オンラインコミュニティ「Yellz」が主催する支援プロジェクト、各界のプロフェッショナルと学校とを結びつけ、新たな学びを創出する「Yellz＠school」プロジェクト第一弾の続報です。

本プロジェクトは、“完売画家”として知られる中島健太氏と、和洋九段女子中学校高等学校美術部との共同制作。同校は2022年に創立125周年を迎えることから、この企画を記念事業として位置づけ、講堂に飾る大きな絵を中島氏指導のもと制作していきます。

今回は、共同制作活動2回目の様子をご紹介します。

新入部員を加え、にぎやかにスタートした第2回

2回目の活動は、2021年7月30日(金)、和洋九段女子中学校高等学校の美術部室にて行われました。

初回の活動がオンライン開催となったため、中島氏と部員の皆さんが直接会うのはこれがはじめて。新入生を迎えた美術部は、9名から総勢21名になり、にぎやかさを増していました。

講義の冒頭で中島氏は、自身が使用している筆や画材などを美術部の皆さんにプレゼント。皆で制作していく、まだ真っ白な100号のキャンバスに筆を当てて見せながら、「こうしてみると、これを描き上げることの大変さが分かると思います。でもその分やり遂げたとき、大きな達成感が得られるはずなので、頑張ろう」と改めてエールを送りました。

描きたいものを描くために、「真似すること」を恐れない

初回の活動を受けて、美術部内では「かわいい女の子」のコンテストを実施。選出された4人の女の子を、それぞれ春・夏・秋・冬というコンセプトで、４つのグループに分かれて描いていき、最終的に大きな一枚の絵に仕上げることが決まっています。

今回は、メインとなる女の子や背景に描くモチーフなどを黒板に描き、それを中島氏に見ていただきました。中島氏は各グループに、絵のテーマや、それを選んだ理由について確認。雑談を交えながらグループの状況に応じて、描くときのポイントや、進め方などをアドバイスしていきました。

さらに、今後下絵にとりかかるにあたっては、「オリジナリティにとらわれすぎないでほしい」と話します。

「私が受けた美術の授業では、いきなり『オリジナリティ』を求められることが多かったけれど、『オリジナリティ』は何もないところからは生まれません。さまざまなことを経験し、吸収し、それを制作に活かしていくことがオリジナリティにつながります。だから、自分の好きなものに影響を受けたり、真似をすることを後ろめたく思わないで。例えば料理をするときにレシピを見ながらつくるのと同じように、椿の花を描こうと思ったら、好きな画像を探して、真似をしながら描いてみてください」と伝えました。

生徒たちのリクエストに応えて、即興のライブドローイング

休憩をはさんだ後は、「資料を見て、真似して描く」ことの大切さを中島氏自身が実践！　とあるモチーフについて、まず資料を見ずに描き、次に資料を見て描いてみせました。

その絵を比べながら、たとえプロの画家であっても、資料の有無で、絵の完成度が変わるのだと説明する中島氏。そのあとも時間いっぱいまで、生徒の皆さんのリクエストに応えて、描きながら講義を続けました。モチーフごとに、「大胆に色を乗せたほうがよい」、「全体の輪郭を捉えたほうが絵の完成度に繋がりやすい」など、実践的なアドバイスを行いました。

今後は美術部の活動で、今日のアドバイスをもとに、各グループで下絵の制作を進めていくことになります。

二回目の活動を終えて

はじめての対面による講義を終えた中島氏に感想をうかがうと、「自分の中学の頃を思い出して、自分だったらどうやって取り組んだだろう？　と想像しました。新入生がたくさん入部されましたが、この共同制作にチャレンジする過程で、美術部の皆さんの間には強い連帯感が生まれていくと思います。細かい進捗状況にはグループ差が生まれるかもしれませんが、下絵ができると完成にぐっと近づきます。今後の活動で、より技術的なアドバイスなどを行っていければ」と話しました。

一方、美術部長の真銅さんは、「実際に中島先生を目の前にしたらやっぱり緊張してしまったのですが、積極的に私達の話を聞いてくださり、親しみをもって接してくださったので安心できました。また、私達のリクエストに応えて、動物の描き方や、人間の描き方について丁寧にアドバイスしてくださってとても嬉しかったです」と笑顔を見せました。

はじめての対面による活動の記念に、集合写真を撮影しました！

【学校応援オンラインコミュニティ「Yellz」】
https://yellz.jp

【中島健太氏オフィシャルウェブサイト】
https://www.nakajimakenta.com/

【和洋九段女子中学校高等学校】
https://www.wayokudan.ed.jp/